ネット界隈がざわざわしている。
業務時間はたいてい隠れてネットサーフィンしてる概念上での窓際族なので
色々なブログを読むのだが、この間起きたhagex氏の事件について、
みな思うことを綴っている。
わりかしネット界隈の今回の切り口は「無敵の人が可視化されてきた」
て言う文脈が多く語られているようだが、自分はちょっと違う印象を受けた。
これは未来の怨恨殺人だ。加害者と被害者は一度も面識がなく、
ネット上のみのやりとりを重ね
一方的に恨みを抱いて犯行に至ってしまったという。
「ネット上でのやりとり」って一言では済まされない当事者同士の
気持ちがあるとは思うがやりとりを行う媒体がネットに移り変わったのだ。
もう少し言うと殺してしまおうと思うくらいの度合でネット上の
やりとりがなされるようになったのだ。
ストーカーがアイドルをめった刺しにする事件もあった。あのケースはそもそも
アイドルのライブに通っていて構ってほしさにツイッターでも絡んでみたが
歪んだ絡み方のため構ってもらえずアイドル側にも最悪のケースを
想定した動きは備えていたと思うが最終的には犯罪を犯した。
自分の方を見て欲しいための努力が言ってはいけない方向に言ってしまった結果だ。
気持ちの膨らみ方は同じだと思う。構ってほしいのに、構ってもらえない。
承認欲求の肥大。どれだけ蔑まされて生きてきたんだろうかと考えると、他人とは思えない。
ただ今回ビビビと来た部分が、「ネット上のみのやりとりで殺すまで至る状況」ってところ。
webが出始めの時は（実際の現実と比べて）仮想空間だとか
リアルとネットみたいに実生活とは別のものって触れ込みで
「新しい世界が出来た」的な言われ方をしていた。
今はネットは地続きでリアルと繋がっている。というかリアルの一部なんだ。
だからリアルでは会ったことも無い人間でも、殺してやると思うまでネットでのやり取りが膨らむ。
これはもう未来だよね。想像していた未来か、もしくは想定外の未来。
ネットはここまで世界を変えてきているんだ。
「ネット上ではリスクのある発言は控えるべきでは？」という意見もあるようだけど
これは拒否だよね。なぜなら今の世の中ネットはリアルなんだから、ネット上だけに絞る必要はなくて
そもそもリスクある発言はしなきゃいいと思う。
ちがうな、リスクを背負って発言すればいいんだよな。
ネットは情報の収斂加速度を上げた。リアルタイムで大阪の地震情報が収集出来る。
もしくはベッキーが熱愛発覚したって話も得ることが出来る。
それと同時に、自分の意見を交換できる場が可視化された。
地震について被災情報をつぶやく人、ライフハックを広める人、ベッキーを応援する声などが
簡単に世の中に出て可視化されている。
その声に対しても意見があり、別のつぶやきがなされ議論になっていく。
議論になっていくスピードは速く、炎上という形で議論が終わってしまう流れも出来た。
炎上はリアルと連動していて、芸能人の炎上であればCM降板だとか
直ぐにリアルに影響が出てくる。
ネットの力はすごいんだけど、更に気を付けなきゃならないのは
現在その力は皆持っていることだ。
甘く見ないほうがいい。どんなことでも起こるんだ
生活の小さいことが積み重なって、そしてあの事件が起きて確信を得た気がする。
昔の人はこの現実になるよう想像していたんだろうか。
想像出来ない未来ってのは不安だなと思う。だからこそ、止まっては行けない、
やっていきましょうなのかも知れないね。
ネットはリアルだ。未来はいま。
